コード決済サービスのLINE Pay及びプリペイドカードのLINE Payカード(JCB)を使っている方には残念なお知らせです。
2020年5月1日からLINE Payを利用した支払いにおいて、新しく発行されるVisa LINE Payクレジットカードを作らない場合は還元率が0%になります。
もうJCBブランドのLINE Payカードを使って支払いを行ってもLINEポイントは貯まりません。
勿論LINE Payカードを介したQUICPayでの支払いも還元率0%です。
これに伴い、クレジットカードを作れない学生や、クレジットカードを使いたくない人からは非難の嵐となり、LINE Pay公式Twitterアカウントへのリプライ欄は炎上気味です。
炎上の原因、マイカラー制度からLINEポイントクラブへの変更内容
LINE Payは、5月1日からポイント制度をマイカラー制度からLINEポイントクラブへと変更します。
マイカラー制度でポイント還元対象だった支払い方法を振り返る
これまでのマイカラー制度は、月々の支払い額に応じてポイント還元率が高まる制度でした。
マイカラーのランク | 還元率 | 条件 |
グリーン | 2% | 10万円以上/月 |
ブルー | 1% | 5万円以上10万円未満/月 |
レッド | 0.8% | 1万円以上5万円未満/月 |
ホワイト | 0.5% | 9999円以下 |
マイカラーのランク判定条件となる支払い額には、LINE Payのコード決済やLINE Payカードの支払いを含め、下記支払いが対象となっていました。
- 実店舗でのQR/バーコード支払い
- Google Pay™
- LINE Pay カード支払い
- オンラインショップでのLINE Pay 支払い
- LINE Pay 請求書支払い(一部の支払いは特典付与対象外)
- LINE Pay 外貨両替(韓国ATM両替は対象外)
- LINE Payに登録されたクレジットカードでの支払い
- 自販機での支払い
出典:http://pay-blog.line.me/archives/18980623.html
LINEポイントクラブのポイント還元支払い対象
これに対して新しく始まるLINEポイントクラブは、過去半年間のLINEポイント獲得数におうじてランク分けされます。
そして、ポイント還元は、最大で3%へとアップします。
これは一見改善に見えますが、そうとは言い切れません。
何故かというと、LINE Payで支払う時に残高から支払った場合は、ポイント還元の対象外となるからです。
LINEポイントの還元を受ける唯一の方法はVisa LINE Payクレジットカードの発行
LINEポイントクラブで言及しているポイント還元決済手段は、唯一チャージ&ペイ利用時のみです。
先日まで、LINE Pay公式ブログでは、下記記載がありましたが、現在は削除されています。
「チャージ&ペイ」以外のお支払い方法ご利用時のポイント還元については、「LINE Pay」より別途お知らせ予定です。
このチャージ&ペイは、LINEが三井住友と共同で新しく作ったVisa LINE PayクレジットカードをLINE Payに紐づけることで初めて利用できる決済方法で、事前に残高チャージするのではなく、LINE Payの支払い時にVisa LINE Payクレジットカードからチャージされる仕組みとなります。
このように、今後LINEポイントを貯めるにはVisa LINE Payクレジットカードの発行が必須となります。
これまでクレジットカードを使うことなく最大で2%もの高い還元率を授受できるのがLINE Payのメリットでしたが、それも2020年4月末で終わりとなります。
改悪の背景
クレジットカードを介さずにこれまで高い還元率を提供してきたLINE Payですが、ご存知のように大幅な赤字となっています。
これは他のコード決済サービスも同様で、コード決済サービスの草分け的存在だったOrigami Payは事実上の経営破綻となりメルカリに吸収されました。
最大勢力のPayPayも段階的に還元率を下げてきており、現在は通常利用時に基本0.5%の還元と、クレジットカード以下の還元率になっています。
そのような中で、LINE Payだけが、他に比べて緩い条件で最大2%もの還元を提供していたのですから、そこにメスが入り、還元率が改悪されるのは多くの人が想定していたことでしょう。
ましてや、LINE Payの親会社であるLINEは、ソフトバンクグループ傘下になる予定です。
ご存知のように、ソフトバンクの傘下にはPayPayが既にあります。
PayPayとLINE Payは共存していくのか?それとも統合されるのか?という疑問が生じるわけです。
携帯のソフトバンクとワイモバイルのように2ブランドで市場を制覇していくのかもしれませんが、そういう方向だとしたら、PayPayとは違う戦略を採ってくるでしょう。
もしかしたら、それがVisa LINE Payクレジットカードなのかもしれませんね。